元警察官の合気道家から見た、敬天愛人手合わせ稽古会
合気道をしている海社(みなと)と申します。
XなどのSNSでは元警察官の経験を活かして「防犯」「護身」に関する発信をしています。
武道歴としては大学時代に光輪洞合気道を、警察官時代に養神館合気道を経験しました。
手合わせ稽古会に初めて参加したのは2023年1月末で、それからは日程が合えばできる限り手合わせ稽古会に参加するようにしています。
正直なことを言うと、この初回参加時、自由攻防の稽古は約8年ぶり、コロナの影響で合気道の稽古も3年はできていない状況でした。
組手ブランク8年、稽古ブランク3年の私がいきなり飛び込んだのが敬天愛人手合わせ稽古会です。
私の武道観は警察官時代から
“受傷事故を防ぐために、武道は現場で使える技術でなければならない”
と思っていましたが、なかなかそれを試せる環境が身近にありませんでした。
そもそもそんな稽古を一緒にやってくれる人が周囲にいないので黙々と1人で自主練をするだけです。
そんな中で手合わせ稽古会の存在を知ったのはYouTubeで第三回敬天愛人練武大会の動画を見た時でした。
色んな武道、格闘技の方が色んなルールで試合をしている姿を見て「私も挑戦してみたい」と思うようになりました。
ただいきなり試合は流石にハードルが高いし、自分がどれくらい自由攻防の中で動けるのかが全くの未知だったので、まずは手合わせ稽古会に参加することにしたのです。
ブランクもありますし、試合ではないとはいえ手合わせ稽古に参加することは正直不安です。
ただ私の中で
「第四回敬天愛人練武大会に出場する」
「敬天愛人手合わせ稽古会に参加する」
と決めていたので「当たって砕けて砂になってもまた積み上げればいいか」と開き直って申し込んだのを覚えています。
初めての手合わせ稽古会はまあ散々でした。
この日の目標は「参加者全員に手合わせをお願いする」こと。
伝統派空手の方の突きに全く反応できず、
上段蹴りに反応できず何度も顔の横で寸止めされ、
寝技ありではよくわからないうちに投げられ極められていました。
おそらくですが当時の参加者の中で私が最弱だったと思います。
そんな初回から始まった私の手合わせ稽古会への参戦から約1年が経過し、つい先日に上級編である「荒行編」に参加してきました。(執筆時2024年3月中旬)
参加した感想としては、とても緊張感のある密度の高い稽古であり、この緊張感があるからこそ得られる学びがある、とても価値の高い時間だったと思います。
荒行編と普段の手合わせ稽古交流会との違いはまず“強度”といえるでしょう。
一回一回の手合わせを普段よりもギアを上げて行うため、すぐに汗だくになり、息がきれます。
動きのキレも数段上がり、一瞬の油断もできない緊張感の中での稽古は自分の課題を明確にしてくれました。
それにこれだけ強度を上げて稽古しているのに怪我人が出なかったことは参加者の方々のレベルの高さも表しているのではないか、と思います。
私も普通に受けていたら致命傷の攻撃を何度も寸止め・当て止めをしてもらい自分の未熟さを痛感しました。
それと同時に「自分はもっと成長できる、成長していこう」と思いましたね。
解散後は有志で集まって組み技・寝技を教えてもらったりとギリギリまで稽古させてもらいました。
菊野さんが練武大会や荒行編をしてくれて、まさぴんさんが手合わせ稽古交流会をしてくれて、私も初心者向けの手合わせ稽古会を開催してみたりと、今後より多くの方と交流して切磋琢磨して成長できることが楽しみで仕方ありません。
最後にこのような場を作ってくれた菊野さん、縁あって出会えた稽古仲間の皆さんに感謝したいと思います。
ありがとうございます。
改めて今後ともよろしくお願いします。
海社(みなと)
3/31に海社さんが開催してくれる【第二回手合わせ稽古会 入門編】はこちら
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